「いま、お忙しいですか?オーナー様はお見えですか?」
だいたいこんな感じで電話がかかってくると悪い予感がする。きっと電話営業(売りこみ)だなって。だけど,ちゃんとした要件だとマズイのでしょうがなく「私がオーナーです」と対応する。
悪い予感は当たるもので、ここから一方的に売り込みをされる。。。
営業売りこみで言ってくることは大体決まっていてSEO対策の電話がほとんど。
- 新規客は増えているか?増やしたいか?
- 集客は順調か?客数を増やしたいか?
- 今の現状で良いのか?良くないのか?
- 「ちょうど今○○市でモニターを探してて。。。
- 今ならキャンペーン中で無料、もしくは少ないコストで結果が出る
- 今日なら〇〇市を回ってる担当がいるので話を聞いてくれないか?
とまぁ~だいたいこんな感じで一気にまくしたてる。こちらがやんわり断ると揚げ足を取るように「信じられない!?新規客がいらないんですか?」なんてことを言われる。
今回の電話で酷かったのは「新規客が増えなかったらお店が潰れますよね?それでも良いんですか?」って
おいおい!! こっちの経営状況、営業状況も知らないのになんだよ!それ!大きなお世話だっての。
ということで良いきっかけを貰ったので考えてみました。ちなみにやんわり断るのは店内にお客さんがいるからで誰もいなければ優しくすることはないのでハッキリ断りましたが断ったらいきなり電話切られました。自分からかけてきておいて、そりゃないだろ!(笑)
美容室で新規客が欲しい理由、集客したい理由
新規出店3年以内くらいのお店なら新規客が総客の半分くらいは来てくれると思いますが(それぐらい無いと危険)多くの美容室は固定客がメインの営業だと思います。
固定客が多いと安定はしてくれるから経営的には安心ですが新規客の集客には多くの美容室で同じような悩みがあると思います。特に多店舗経営のお店では新規客の集客は大変だと思います。
その理由は美容室の教育システムだと思います。なぜなら若いスタッフはアシスタントから仕事を始めスタイリストとなって晴れてデビューします。ですが、いざデビューしようと思っても固定客が中心のお店では新人スタイリストが担当できるお客さんがいない。つまり新規客がいないから担当できないんです。
だから自分で連れてくるか?チラシなどの販促をして新規客を増やしていく。そこからリピート指名客→固定客と繋がっていき売上のあげれるスタイリストになっていく。これの繰り返しだと思います。
多店舗経営でスタッフも多いお店では経営が成り立たないので若いスタイリストにもどんどん新規を担当してもらって働いてほしい。だから常に販促をして新規客が沢山来てほしい。
ただ若手スタイリストではマダマダ未熟な部分もあるので、なかなかリピートしてもらえない。なので新規を取り続け担当してもらわないといけない。人気が出ないスタイリストだと酷い言い方をするとザルですくってる感じ。だけど担当させないと育たないというジレンマなんです。
スタイリストの売上=お店の売上
売上が高いスタイリストの人数が多いほどお店の売上も上がります。だから美容室経営では売上のあげれるスタイリストを育てることが大事ですが売上の期待できるスタイリストになるまではそれなりの時間と投資が必要です。
そして最終的に売上を上げれるスタイリストはどうするか?自信がある子は独立する道を選びます。
独立する=育ったスタイリストが辞める=お店の売上が下がるというコトになります。それを防ぐために次の世代を育て続ける必要があるわけです。若いスタイリストを育てるために新規を取り続ける(集客し続ける)この繰り返し。
新規客が増えないとお店は潰れるか?
そもそも新規客ってどこにいるの?新規客と言っても本当の意味で初めて美容室に行く人なんて子どもくらい。つまり新規客=他店の失客ということです。何らかの理由があって他店へ行くのをやめて来店してくれた人です。
一生お願いできる美容師を探すのは大変だ、なかなか巡り合えない。ということは一度気に入ってくれたら余程のコトが無いかぎり他店に行くことはないはず。
今の時代、新規客って基準がハッキリしてないけど、お客さんの取り合いみたいな経営は長く続かないと思います。
新規客を無理やり増やすことを目指し力を入れるより、おなじみさん(固定客)を大事にしていくことが最善なのでは無いかなと思います。
そして新人スタイリストには目の前のお客さんを大事にして一人でも多くの人に喜んでもらえるように努力してもらい出来たら紹介してもらえるような仕事を目指してほしいと思います。
一生お付き合いしてくれる、お客さんと出会えるように。
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